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実際にどのようなリターンを用意したのか、資金を得るために必要なもの、人はなぜ他人にためにお金を出すのか、クラウドファンディングをいかに使うかについて、佐々木周作さん(大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程/日本学術振興会特別研究員)と、クラウドファンディングを活用した宮田久也さん(NPOチャイルドドクター・ジャパン理事) が語ります。

画像はチャイルドドクター・ジャパンのクラウドファンディング プロジェクトページ出典:READYFOR https://readyfor.jp/projects/Owner-of-Clinic

クラウドファンディングをどう使うか、活動の本質を突き詰めて考える〈前編〉こちら


クラウドファンディングは担当者とのパートナー関係が大切

佐々木:実際に、さあやろう!となって、当時の心境はどうでしたか?

宮田:僕は、実際にREADYFORの事務所に出向いて、直接どうしたらいいのか聞いてきました。
タレントさんがブログでつぶやいたり、テレビで取り上げられたりするものにお金が集まっていると聞いたので、ある歌手の方に協力してもらい、100万円寄付した人はその歌手の前で歌が歌える、といった面白いリターンを考えれば1日で集まるな、と思いました。
これはいけそうだなと、当初は1年分の運営費480万円を集めたいと考えていたんですが、READYFORの担当の方に、240万円くらいがいいんじゃないかと、また、目標金額の25%を3日で集めることができれば残りも集まり易いから、25%は身内で集めてくださいと言われました。
いざ、僕たちのプロジェクトのウェブサイトをオープンしたら、2時間待っても1円も集まらず、まず自分がポケットマネーを入れて、次に寄付してくれたのはスタッフでした。

佐々木:さすがにオープン直後でも、ここまで集まらないというのは想像していなかった?

宮田:想像していなかったですね。
ウェブサイトに掲載する写真は、本職の方に撮ってもらいました。文章は基本的に読まれないので、写真やキャプション、タイトルに注力しました。
心がけたことは、次の段落を見てもらうことです。興味を持たれなければ、ページを移動されてしまうので。
クラウドファンディングは、運営サイトの担当者に依るところが大きいと思います。僕についてくれた担当者の方は、僕が書いた文章に半分以上手を入れて、シンプルにしてくれました。文章の見せ方に限らず、ノウハウをたくさん持っていますし、自分たちの活動を認めてくれる担当者に出会うことが重要です。
当初の目標だった240万円を達成した時も、担当の方が、「目標金額を480万円に上げましょう」と、僕たちでは言い出せないことを言って、ぐっと背中を押してくれた。こうしたパートナー関係が大事だと思います。今でもこの担当の方とのお付き合いは、続いています。

READYFORを使って行った宮田さんのプロジェクトはこちら
https://readyfor.jp/projects/Owner-of-Clinic