リターンは、新しい支援者獲得のツール

佐々木:男性脳を刺激するギフトとして名刺に着目されたのは、どういう流れからですか?

宮田:援助系の支援に関わっている人なら経験があると思いますが、「こういう支援をやっているんですけど、一緒にやりませんか」と言うと、怪しいと思われて引かれちゃうとことがある、と支援者の方が言っていました。友達に活動の話をしても聞いてもらえないわけです。
そうじゃなくて、居酒屋で部長さんが後輩に、「実は俺アフリカに診療所持っているんだよね」「また、部長ご冗談を」「いや、ホント、ホント、ほらほら」と言って名刺を出して見せる、こんなノリがいいんじゃないかなと思ったんです。
名刺に小さく「診療所オーナー」と書いてあって、遊び半分の方が気持ちよく話ができるんじゃないかと。

 特典としてのオーナーの名刺IMG_1756

 

 

 

佐々木:マジだと引いてしまうし、笑いが含み得る状態だと話を聞こうかなとなる。

宮田:そうなんです。支援者に対するリターンは、僕らがリーチできない新しい支援者獲得のためのツールでもあるんです。名刺を配られた人が、俺もやってみようかな、ウェブを見てみようかな、となるためのもの。
僕は、 名刺を自分にも送ってもらうようにして、自分自身がどう感じるのかを試しました。ポストに入っていたのを手にとった時、ちょっと襟を正して、オーナーなんだからちゃんとしなきゃな、と背筋を伸ばしたんですよね。そう感じられるところがいいなと、これはいけるんじゃないかと思いました。